人生をどう
受け止めているのか、

姿勢を見れば
わかります。

姿勢を見れば
その人の生き方まで、
わかってしまうことも
あるのですよ。

それに、よくない姿勢が、
生き方にまで
影響することもある。

うつむいてはいけません。
ちゃんと前を向いて
歩くのですよ。

まず、
誠実であること。

弱音など決して吐かず、
常に明るく
前向きであること。

失敗を
糧とすること。

いつ、どんなときでも
礼儀礼節をわきまえること。

信念に背くようなことについては、
決然と相対すること。

武道や華道、茶道などは、
はじめに型から
教えられますが、

武士道でも
その精神に添った行いを、
まず体に覚え込ませるのです。

これは、いわば
器をつくるようなもので、

器がきちんと用意されれば、
やがてそれにふさわしい
精神が宿りはじめます。

正しい姿勢は
正しい位置に内蔵を保ち、

全身の筋肉を
まんべんなく使うと同時に、

もっとも
疲れにくいといいます。

健やかな肉体と
精神を育むために、

正しい姿勢は
土台になるのです。

颯爽(さっそう)と歩く人は、
本当に気分がいい。

常に美しい姿勢と、
立ち居振る舞いを
心がけていると、

自然と精神に
張りが出てくる。

いつもよい
お顔でおりなさい。

そうすれば
よいことがありますよ。

本当に本当に
美しく見える人は、

心がものすごく
綺麗な人。

言葉は心のあり方を
左右することがある。

悪い言葉を使うのに
慣れていないとき、

うっかり使ってしまえば、
心のどこかで
嫌な感じを抱くもの。

でも、それでも使っていると、
そのうちに
何にも感じなくなる。

気づいたときには、
別人みたいに
なることもあるんだよ。

いい心映えでいようと思ったら、
言葉遣いにも
ほどほど気をつけないとね。

人はおのれの
鏡というだろう。

人様に悪口をいうというのは、
おのれに向かって
言っているのも同然。

それは心を穢(けが)す
ことなんですよ。

そのときの気分に
従うのではなく、
正しいことに従いなさい。

筋の通った
意見のひとつも言えず、

打開策も提案できない
などというようでは、
世の中に出てから苦労します。

そして「はい」しか言えない、
自分の考えを持たないような者は、
世の中の役には立てません。

己をしっかりと持つことは、
おいそれと
できるもんじゃありません。

こんなこと、と思うような、
ちっぽけな事だったとしても、

自分の考えや
判断を持つこと。

その積み重ねを
忍耐強くしていけば、

やがて心の中に
己が立ち上がってきます。

「やっぱり」という言葉で、
前言撤回するのは、
優柔不断な人間のすること。